夜泣石
夜泣石のある「とおのやま」は徳山大学の北東部に位置し、標高288メートルの山である。頂上からの見晴らしはまさに絶景である。
南北朝時代、南朝方に味方していた大内弘世は、家臣の陶弘政に命じ、正平7年(1352年)当時、北朝方の足利尊氏に味方していた下松の鷲津・内藤両氏の末武城を攻撃した時「とおの山」はその前進基地であり、山城(砦)があった山であると昔の史話に書いてある。(桜木地区コミュニティー推進協議会)
夜泣石の伝説
この地に平原某という郷主が戦で滅亡した時、その家来の一人の忠臣が無念がり、その魂魄が具足石と化した。鎧に似たこの石は霊石と言われていた。ある時、一人の金持ちがこの石を盗み、自分の家の庭石にして得意になっていたとき、夜になると陰にこもった悲しい声でこの石が「具足峠に帰ろう」と泣き出した。金持ちの男は驚き恐れおののき、翌朝この石を元のところへ返してこと無きを得た。それ以後、誰もこの石に近寄らず、夜泣石と言うようになった。
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最終更新日:2014/08/17